2016年01月28日

航空豆知識「飛行機の重量計算」その3

当校の飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評の航空豆知識。
ただ今「飛行機の重量計算」について飛行機の教官がためになる情報をシリーズでお届けしています。ぜひお読みください。

・操縦訓練が終わり福島運航所に戻ってきた訓練機DA40
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飛行する前の「飛行機の重量計算」とは(その3)
これまで、飛行機の重量として「自重」又は「基本重量」について説明してきましたが、今回は「運航重量」、「有償荷重」、「ゼロ燃料重量」について説明します。

まず「運航重量」とは、飛行機を動かすのに必要な重量のことで、これまでの「基本重量」に操縦士などの乗務員や必要な書類の重量を加えたものをいいます。

次に「有償荷重」はペイロードと呼ばれ、乗客及びその手荷物、貨物、郵便物など、航空会社にとっては、輸送料として収入の対象になるものをいいます。
これは、必ずしも収入を得た対象の乗客などというわけではなく、無償の場合であっても輸送の対象として運ぶ場合には、すべてが「有償荷重」となります。

「ゼロ燃料重量」とは、「基本重量」に「有償荷重」を加えた重量をいいます。
すなわち、燃料をゼロにした時の重量のことです。
飛行機が飛行を続けるにつれて搭載した燃料は消費され、それにつれて飛行機全体の重心の位置もだんだん変化していきます。
「ゼロ燃料重量」により、燃料が空になっても重心位置が所定の範囲内にとどまっているかを確認することができます。

また、設計上の問題として「最大ゼロ燃料重量」があり、これは燃料タンクが主翼の中にあることが多く、燃料が空になった時に主翼が胴体の付根にかかる曲げの力に対応する強度が考慮されています。
(その4に続く)

今後の予定は、
4回目は「総重量」、「最大離陸重量」
5回目は「許容最大離陸重量(AGTOW)」と続きます。ぜひお楽しみください。

飛行機免許、ヘリコプター免許にご興味のある方はアルファーアビエィションまでお気軽にお問い合わせください。

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2016年01月27日

ー号外ー 飛行機計器飛行証明の実地試験に2名合格!

<合格率日本一のアルファーアビエィションがさらに合格実績をアップ>

飛行機免許取得に向けて訓練生が頑張るアルファーアビエィション福島運航所よりまた実地試験合格の報告をいたします。

ダイヤモンドエアクラフトDA42による操縦訓練を行い今回合格した2名は、外国で飛行機免許を取得した訓練生です。
計器飛行による国内飛行では、空港、経路、交信など初めて経験することもあり、訓練当初は不明確な所も散見されましたが、訓練を重ねるにつれ知識、技能を向上させて適切な対応ができるようになり、今回の実地試験合格の判定に結びつけました。
この陰には、訓練環境、教官、訓練機の存在があることは言うまでもありませんが、さらに近傍の宿泊施設から数分で訓練場所に来ることができるのも特筆すべき点です。
操縦訓練は引き続き継続されますが、飛行手順に集中することなく、実運航の重要性をさらに指導し、考える学生を育成していきます。

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2016年01月26日

航空豆知識「飛行機の重量計算」その2

当校の飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評の航空豆知識。
ただ今「飛行機の重量計算」について飛行機の教官がためになる情報をシリーズでお届けしています。ぜひお読みください。

飛行する前の「飛行機の重量計算」とは(その2)
飛行機の重量を考える場合、いろいろな種類の重量が考えられます。
例えば、特定の条件下における離陸時の重量などを考えた場合には、「航空機自体の重量はもちろん、搭載物を含んだ総重量」を考えることもありますし、また単に、「燃料や潤滑油、機上の装備品をすべて除いた飛行機そのものの重量」を考えることもあります。

そこで、飛行機そのものの重量として用いられる「自重」について説明します。
この「自重」には、飛行機そのものの重量(空虚重量)に加えて、固定バラストや使用不能燃料、満載時の滑油や作動油などが含まれます。

「自重」は、最初に飛行機の制作者が測定しておくものですが、その後に設備の変更や機体の修理や改造などを行った場合は、それぞれの状況に応じて重量が変化することになります。
この「自重」の値は、飛行機の重量計算を行う上で最も基本となる重量ですので、装備品等に変化があったときは、計測又は計算を行って正確な数値を確保できるようになっています。

また、この「自重」の値に法律上搭載しなければならない救急用具や防氷設備などの重量も加えた「基本重量」のことを「自重」として扱っている場合もあります。
(その3に続く)

今後の予定は、
3回目は「運航重量」、「有償荷重」、「ゼロ燃料重量」
4回目は「総重量」、「最大離陸重量」
5回目は「許容最大離陸重量(AGTOW)」と続きます。ぜひお楽しみください。

飛行機免許、ヘリコプター免許にご興味のある方はアルファーアビエィションまでお気軽にお問い合わせください。
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